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一本足のかかし

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地域や個々の場所によって違いますが、早いところでは田んぼの稲が穂をつけ始めています。稲刈りが近づいてくると、田んぼにやってくるカラスを追い払うため、案山子(かかし)があちこちに立てられます。
そんな案山子カラスの様子をユーモラスに歌った童謡があります。これは1911年(明治44年)に発行された『尋常小学唱歌・第二学年用』収載の「文部省唱歌」でした。少しずつ色づいてゆく田んぼの風景を見ながら、この歌を聴いてみるのはいかがでしょうか。
* ちょっとひと言:シンガーソングライター・さだまさしさんの歌の話ではありません。彼の名曲は1977年11月25日にシングル盤が発売され、今なお人気の高い代表作のひとつに数えられています。

案山子』 (作詞・武笠三/作曲・山田源一郎) <歌詞URL:12

1.山田(やまだ)の中の 一本足の案山子(かかし)/天気のよいのに 蓑笠(みのかさ)着けて
朝から晩まで ただ立ちどほし/歩けないのか 山田の案山子
2.山田の中の 一本足の案山子/弓矢で威(おど)して 力んで居(お)れど
山では烏(からす)が かあかと笑ふ/耳が無いのか 山田の案山子

案山子は昔から、神道の日本で「田の神・水の神の憑代」として崇められてきたそうです。憑代(依り代:よりしろ)を辞書で引くと「神霊が寄りつくもの」と定義されており、田んぼの神様が案山子に寄りついて、作物を食い荒らすカラスから守ってくれる、という信仰に由来する慣習のようです。
その案山子を“歩けないのか”“耳がないのか”とちゃかすパロディソングのような歌が、どうやって文部省唱歌に選ばれ、当時の尋常小学校の音楽教材になったのでしょうか。

政府は1904年(明治37年)に「神社合祀令」(じんじゃごうしれい)という布告を出し、村の各地に散らばる神社などを「1町村・1神社」にまとめる政策を推進しました。神社を今までの場所から動かすと、祟りが起きるのではないか。心配する村人たちを安心させるため、あえて村の小さな守り神であった案山子をからかう歌を書かせたのかもしれない。そんな説が「ああ我が心の童謡」シリーズの第27回に記されていました。

作詞者の武笠三(むかさ・さん、1871年-1929年)は、埼玉県浦和市(現・さいたま市浦和区)の「氷川女体神社」の神主を長く務めた「武笠家」の子孫だったそうです。(氷川女体神社・橿原日記)神主の子孫であったからこそ、案山子に対する愉快なパロディソングの歌詞を書けたのかもしれません。

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